出石の空き家を考える 豊岡市商工会青年部事業

先日の1月13日に豊岡市商工会青年部出石支部事業、「出石の空き家を考える」が開催されました。

豊岡市商工会青年部事業

出石の空き家考える 伝統建築の現状と用途 活性化に意見交換 /兵庫

豊岡市出石町で13日、市商工会青年部出石支部による事業「出石の空き家を考える」があった。参加者は、古い町並みの中にある空き家を見学し、用途について意見交換した。空き家の現状を知り、出石の活性化につなげるため開催した。

支部メンバーら36人が参加し、出石町内の三つの空き家を見学。その後、商工会出石支所で意見交換会があった。

毎日新聞 http://mainichi.jp/articles/20160115/ddl/k28/040/511000c

出石の空家問題

空家問題といえば、出石に限らず全国各地で課題として考えられていますが、出石の場合は重要伝統的建造物群保存地区との兼ね合いもあって少し特殊な事情を抱えています。

出石の中心部の重要伝統的建造物群保存地区内では景観の維持と保全のため、建物の増改築・改装など外観上の現状変更には市の許可が必要であったり、外観の修繕に利用できる補助金制度があります。

一方で、地域内での建物の保有、譲渡、修繕などにかかるコストや時間、手続きなどが増加するため地域内建築物の新陳代謝が進まず需要も低下しがちで、少子高齢化と過疎化の影響もあって重要伝統的建造物群保存地区内での空家が年々増加してしまっています。

町家、空家の活用方法を考えるプロジェクトや、流通を促進するプロジェクト等もありますが、まずは出石の空家問題について認知を広げ関心を持っていただこうということで、この事業が開催されました。

本事業を提案した内田くん(豊岡市地域おこし協力隊)も、町家再生に関心を持って出石に来てくれた方です。

重要伝統的建造物群保存地区は町の中心部なので、運用と流通に関する流動性が改善されれば、需要は増えると思うのですが、現状は取り組みが始まったばかりといった所です。

伝建の活用@出石城山ガーデン

当店の建物も、重要伝統的建造物群保存地区内にあり「近代洋風建築」として認定されています。

特徴的な三角屋根と天窓など、当時の造作の特徴、趣きを残した形で利用しておりますが、当時は伝建に関する制度もなく改装にはかなりの費用がかかっています。

店内には、改装前の写真なども飾ってありますので、ご来店の際にはぜひ過去と現在の姿を見比べていただければと思います。